Scrum boot camp in グリーに参加してきました。

 10/19(Sat)にScrum boot camp in グリーに参加してきましたのでレポートします。
 開催者がグリーの方で、普段行われているScrum boot campとは主催が違うなど色々と裏話がありそうな感じでしたがその辺は割愛。本会がどのような感じであったのかをレポートします。

 今回、六本木ヒルズのグリー社内での開催ということで参加者の半数以上がグリー社員という状況。最初にグループ分けをした際、なんと4人のチームのうち3人がグリー社員という状況(つまり非グリーは自分ひとりね)。さすがにグリーの人多すぎだろ、とwしかも珍しい(?)ことにグループメンバーは皆デザイナーで、デベロッパーは自分だけという状況でした。

 ちなみに当日のスケジュールは主に以下の流れ。

  1. 主催者による座学講義
  2. 紙飛行機作成ワークショップ
  3. 新アプリデザインワークショップ

Scrumとは何かについての座学講義
 主催者の方(グリー社員)によるScrum講義では、Scrumについての基本がひと通り話されていました(詳しくはスクラムガイド参照)。
 今回、自分はプロダクトオーナーの兼任について質問してきました。自分の今のプロジェクトは開発チームのメンバーの一人がプロダクトオーナーの役割の一部を担うような形になっています。それが是か非かという話です。回答としては、基本的に、プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発チームは兼任すべきではないということでした。後で弊社の有識者の方が教えてくれたのですが、プロダクトオーナーはバックログの管理や、やるかやらないかの判断までする人なので、その人が開発チームのメンバーになってしまうと、開発チームに無理をさせることをチームのメンバーでありながら指示することになるので感情的な対立が起きる可能性があるということでした。ただ、優れた(?)人物に管理されるチーム、ベンチャー企業などでは、それこそスクラムマスターとプロダクトオーナーを一人の人物が兼任するようなこともあるそうです。(ここは色々と議論があるようですが)

 今回、理解した点として主には役割の兼任がもたらす問題点でしたが、他に以下についても学びました。
  • スコープを操作する際に、品質目標を下げてはいけない。
  • スプリント中にタスクを追加しない。(集中力を上げるため)
  • タスクの変更はプロダクトオーナーと相談する。
  • ビジネス価値を基準とする。
 また、見積もりについての座学講義もあり、そこでは以下のようなことが語られました。
  • 基本的に見積もり通りには終わらない。
  • バッファを積んでも、学生の夏休みの宿題状態になる。(結局バッファを食いつぶし、ギリギリに終わる)
  • 追加タスク(やってもやらなくてもよい)を後に積んでおいて、それを込みで見積もりを出しておく。全体のスケジュールの7割で必須機能を作りこむなどすると良い。
  • より詳細なプラクティスは「アジャイルな見積もりと計画づくり」参照とのこと。
ワークショップでScrumを体験する
 今回、前述の2つのワークショップでScrumのプロセスを体感しました。
紙飛行機ワークショップは、時間内に計画、実施、振り返りのプロセスを通して、作業を改善していく過程を学ぶワークショップでした。このワークショップは全く同じものを自社でやっていたので特に戸惑うことなくやれました。このワークショップ、メンバーの方々は初めてだったようで、いかにチームの成績を上げるかに頭がいきがちでしたが、このワークショップの肝はScrumのプロセスでいかに工程を効率化するかです。社内でやったときも、成績を上げるために主催者の作ったルールの穴を探しがちなのですが(かく言う自分も最初そうでした)それで効率を上げることは実際には全く意味のない行為です。大事なのは、先にも書いた通り、計画、実施、振り返りのプロセスを通して作業を改善することがどう進捗に影響するかを体感することにあります。経験者なので、その辺を少し伝えつつ、最終的には皆このプロセスでこなせたのではないかと思います。
 もう一つの新アプリデザインワークショップでは、さすがグリーのデザイナーという感じで、ゲームに関するデザインの面白いアイデアが出ていました。また、工数見積もりではデザイナーらしく、絵を書くのに◯◯くらいの工数がかかる、絵についての顧客との契約交渉がある、などデベロッパーとは違った視点での意見が出て面白かったです。またゲーム開発をしているかのような経験ができたのも面白かったです。このワークショップで思ったのは、やはり計画の重要性でした。わりと無計画な感じで進めてしまいがちでしたが、計画的に、タイムボックスを切ってやること、これは重要だなと思いました。それぞれが必要と思われるタスクを勝手にやってしまうのではなく、基本的に、常にステークホルダーに確認を取りながら、計画、実施、振り返りを繰り返していくことが、手戻り無く順調にプロジェクトを進捗させていく良いプラクティスだなと思いました。よくやりがちなのですが、”頑張って”問題を解決するということをメンバーがやっている場面があり、普段の自分を見ているようで(笑)気をつけなければなと思いました。みんな一生懸命だからそうなってしまうのですが、冷静にプロジェクトを見つめる目が必要で、それがスクラムマスターの役目なのかな、と思いました。

感想
 グリーの方々が多いことを除けば、普通のScrumワークショップでした。今回改めて思ったのは、Scrumはワークショップで実際に体験してみないとそのプラクティスを座学だけ得るのは難しいなと思いました。思うに、Scrumが開発習慣に入っていない人は、座学で理解しただけの頭でっかちでは、正しく適用するのは難しいと思います。意外とみんな計画や振り返りをきちんとするよりもまず”頑張って”しまうので、一度一息ついて、きちんと計画を立てて、ステークホルダーを巻き込みながら、健全に、効率的にプロジェクトを回していく、振り返りをきちんとする、これを実践していってほしいなと思いました。かく言う自分も忘れて先走ってしまいがちなので、その辺しっかり守っていきたいなと思います。